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植村直己冒険賞のメダルと目録を手にする阿部雅龍さん=日高文化体育館
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植村直己冒険賞のメダルと目録を手にする阿部雅龍さん=日高文化体育館

 兵庫県豊岡市日高町出身の冒険家、植村直己さんにちなんだ「植村直己冒険賞」の授賞式が4日、日高文化体育館(同町祢布)であった。2021年度の受賞者は、人類未到の「白瀬ルート」での南極点徒歩到達に挑んだ秋田市出身の阿部雅龍さん(39)。式典後の記念講演では、冒険を始めたきっかけや今後の挑戦などを語った。南極での写真や動画も披露し、約200人が耳を傾けた。(丸山桃奈)

 4歳で父を亡くした阿部さんは講演で、「父との最初の記憶は葬式だった」と語り始めた。「人間は若くても年を取っても、理不尽に命は終わる」と教わったという。

 その後、10歳の時に母からもらった世界の冒険家を紹介した本で、日本人初の南極探検家・白瀬矗(のぶ)中尉に憧れを抱いた。大学に進学後、1999年度の同賞受賞者で恩師でもある大場満郎氏に触発され、21歳で冒険活動を開始。「白瀬中尉が成し遂げられなかった夢を実現したい。憧れの人を超えたい」と思い、アマゾン川や北極などで冒険を積み重ねたことを披露した。

 昨年11月の南極点徒歩到達の挑戦にも触れた。白瀬中尉が撤退したルートで単独無補給徒歩を始めたが、悪条件が重なる中で顔面凍傷も経験しながら、「360度広がる真っ白の世界の中で、4千メートル級の山脈が見えてくる景色が美しかった」と振り返った。

 自身も徒歩で南極点に到達できなかったが、「多くの人の支えに感謝したい。行くと決めたのは自分。失敗を失敗で終わらせたくない」とし、「夢を達成していない中での受賞。年末に撤退した地点から再挑戦を目指す」と表明。最後に「僕の中で先人の冒険家たちの意思は生きている。冒険を続けて、受け継いでいきたい」と締めくくった。

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