香住高校(兵庫県香美町香住区矢田)の海洋科学科オーシャンコースの3年生18人が5日、トロール漁業実習に向けて実習船「但州丸」(358トン)に乗り込み、香住漁港東港(同町香住区境)から出港した。保護者や教諭ら約60人が見守る中、高校最後の航海実習が幕を開けた。
毎年6月に同コースの3年生が行う実習で、生徒たちは今月29日までの25日間、鳥取県沖から新潟県沖までの日本海沿岸でズワイガニやカレイ、ハタハタなどの調査操業や、漁具を使った操業、航海に関する技術などを学ぶという。
出港前に開かれた乗船式では、田中一範校長(58)が「日本の水産業の一翼を担う人材としての覚悟を持って主体的に学び、困難にぶつかった時は互いに助け合い、友情を育んでほしい」と激励。生徒代表あいさつでは、客船で働くのが夢という厚海香奈さん(18)=同県加古川市出身=が「高校生活の学びを生かし、最後まで無事に終えられるようがんばりたい」と誓った。
その後、生徒たちは船に乗り、船首や船尾など各所で出港の準備を開始。同級生や保護者らに見送られながら出発した。(末吉佳希)
