豊岡・地域おこし協力隊員 石丸さん 空き家改装 「楽しい出会いの場に」 竹野、宿泊施設を開設
2022/07/29 05:25
「ひととまる」の内覧会で住民らに囲まれる石丸佳佑さん、望さん夫婦=豊岡市竹野町竹野
豊岡市の地域おこし協力隊員石丸佳佑さん(28)が29日、空き家だった同市竹野町竹野の民宿兼スナックを自ら改装して作った宿泊施設「ゲストハウス&バー ひととまる」をオープンする。妻の望さん(26)と運営し、住民らに憩いを、国内外の旅行者には気軽に泊まれる場所を提供する。「地元の方と旅行者が出会い、竹野の人柄に触れられる場になれば」と期待を込める。
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夫婦は埼玉県出身。旅好きで、田舎暮らしへの憧れもあった佳佑さんは、「空き家でゲストハウスがしたい」との夢から会社員を辞め、2015年4月に同隊員に就任した。
観光協会で働く傍ら、地域の成り立ちや文化を住民から聞き書きして学び、物件を探し続けてきた。隊員就任後、望さんも越してきて一緒に暮らしていたが、昨年5月にあった田植え体験の手伝い中、田んぼの真ん中でプロポーズ。共に夢を追う夫婦が誕生した。
しかし良い物件を見つけても、改築ができないなどで計画は2度も頓挫。くじけかけたが、「住民の皆さんが、なぜかつらい時にいつも優しくしてくれた。それで頑張ってこられた」と笑いながら振り返る。
10年ほど空き家だった物件を、昨年10月から改築を重ねた。外壁は同地区に特徴的な黒い焼き杉の板で覆い、1階はバーに。2階はゲストハウスで、相部屋と個室で計11人が泊まれる。
「ひととまる」の店名は「ここで人が立ち止まり、店にとどまり、宿に泊まる」の願いと、自らの名字をかけて付けた。22日には内覧会を開催。石丸さんは「今この地域で出会える身近な人たちに『一緒に過ごせて楽しい』と言ってもらえることを大事にしていきたい」と話す。ひととまるTEL080・4243・1400(阿部江利)
【2017年4月23日掲載】