別荘風バンガローで仕事ガンバロー! 高原の大自然に包まれワーケーションを 香美・柤大池公園
2022/09/06 17:00
デスクやソファを設置したログハウスの個室(香美町提供)=香美町村岡区柤岡
標高約510メートルの高原にある「柤大池(けびおおいけ)公園バンガロー村」(兵庫県香美町村岡区柤岡(けびおか))で、別荘風のバンガロー5棟が滞在型のワーケーション施設としてリニューアルされた。少し歩けば池のほとりに迫る森の景色が広がり、朝は鳥のさえずり、夜は星空観察も楽しめる。(長谷部崇)
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周囲約1キロの柤大池を擁する同町立柤大池公園は約10ヘクタールあり、「バンガロー村」にはいくつものキャンプサイトのほか、コテージ5棟(1991年築)、フィンランド式のログハウス5棟(97年築)がある。
新型コロナウイルスの流行でリモートワークが広がる中、香美町はJR香住駅の待合室などにコワーキングスペースを整備。バンガロー村のコテージやログハウスは、京阪神地方の家族連れなどで土日の予約は先まで埋まるが、平日は比較的すいていることから、ワーケーション施設としての活用を考えたという。
同町は昨年10月~今年1月、約820万円かけて、7人用のコテージ3棟とログハウス2棟を長期滞在向けに改修した。ワークスペース(個室)に机を設置したほか、トイレを温水洗浄便座付きに変更。台所のスペースを広げ、冷蔵庫や洗濯機、エアコンなども刷新した。地元の柤岡区もソファを購入するなどして協力した。
周りはモミジやトチノキなどの木々に囲まれ、これからの季節は紅葉も楽しめそう。柤岡区長の岸本典明さん(65)と管理人の田中真徳さん(72)は「静かな環境に身を置けば、仕事もはかどるはず。地域と町外の人が交流するきっかけにもなれば」と期待する。
ドイツから香美町に移住してきた音楽家の藤田正嘉さん(44)=村岡区柤岡=も、2020年春にレコーディングでログハウスを利用し、自然豊かな環境を気に入った。「一歩外に出ればリフレッシュでき、昼食はテラスで日なたぼっこしながら食べました」と振り返る。
町は「バンガローで仕事をガンバロー!」とPR。平日に3連泊以上することが条件で、料金は1日当たり5千円(通常は1泊2万~2万4千円)。11月末まで受け付ける。ただし、ネット回線がないため、ポケットWi‐Fiなどを持参する。
あけぼの山荘TEL0796・95・1109(ファクス兼用、平日は対応できない場合がある)
■コワーキングスペース 町内公共施設3カ所に整備
香美町は町内の公共施設3カ所にコワーキングスペースを設けており、出張の会社員らが利用している。
香住区境のジオパークと海の文化館2階は、カウンター6席やハイバックチェア2席を備え、Wi‐Fiも使える。午前9時~午後5時。無料。水曜休み。
同区七日市のJR香住駅待合室は、カウンター10席と円卓席16席があり、Wi‐Fiも使える。午前6時~午後10時半。無料。
小代区大谷のふれあい温泉「おじろん」2階は、カウンターやローテーブル席など18席。Wi‐Fiは使えず、4~6月と9、10月のみ開設する。午前11時~午後5時。1回600円。月曜休み。要予約で、申し込みはおじろん(TEL0796・97・3232)へ。
(長谷部崇)