「大変だ。津波がやって来る」。怒濤(どとう)がうなりを上げて迫る中、庄屋の五兵衛は、収穫を終えた稲わらに火を放って火事だと思わせ、海沿いの村にいた住民を高台へと避難させる。和歌山県での実話をもとに作られた物語「稲むらの火」は戦前、小学校の教科書に載り、津波の恐ろしさや避難を伝えてきた。
「大変だ。津波がやって来る」。怒濤(どとう)がうなりを上げて迫る中、庄屋の五兵衛は、収穫を終えた稲わらに火を放って火事だと思わせ、海沿いの村にいた住民を高台へと避難させる。和歌山県での実話をもとに作られた物語「稲むらの火」は戦前、小学校の教科書に載り、津波の恐ろしさや避難を伝えてきた。