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市の管理下に入る旨の宣言文を読み上げる市の担当者=篠山市池上
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市の管理下に入る旨の宣言文を読み上げる市の担当者=篠山市池上
傷みが目立つ建物の内部=篠山市池上
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傷みが目立つ建物の内部=篠山市池上

 管理が行き届かないことから倒壊の恐れがあるとして、兵庫県篠山市は27日、同市池上の空き家に対して、同市では初となる行政代執行による除却(撤去)作業に着手した。所有者に勧告や命令を重ねてきたが放置が続いたためで、3月中にも取り壊しが完了する。建物はかつて、多くの小説や映画などの題材となった「阿部定」が働いた遊郭だったと伝わる。

 建物は木造瓦ぶきの2階建て。ひょうたん型の窓や軒の家紋など意匠をこらした建築で、延べ床面積は推定約342平方メートルで土地約181平方メートル。一帯は明治末期の陸軍歩兵第70連隊駐屯を契機に京口新地として整備され、大正期には十軒前後の遊郭が並んだという。

 近くの住民によると、遊郭廃止後は寮や住宅などに転用されたが、ここ数十年ほどは空き家になっており、瓦が落下するなど危険なため、地元が市に対処を要望した。昨年8月の台風20号通過後に屋根が崩落したことを受け、市では所有者に勧告や命令などの行政上手続きを実施してきたが、状態は改善されてこなかった。

 今回は市の担当者が土地建物を市の管理下に置く趣旨の宣言文を読み上げた後、作業員が次々と建物内に立ち入り、動産の有無など、内部を詳細に確認した。今後、本格的に取り壊し作業が始まる予定で、費用約470万円は所有者に請求する。

 作業を見守っていた近くの男性によると、取り壊される家屋はかつて「大正楼」と呼ばれた建物。篠山町七十五年史には、大島渚監督作品「愛のコリーダ」などのモデルとなった阿部定が大正楼で働いていたと記されている。(中西幸大)

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