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丹波市が分散型ホテルとして整備を目指す市柏原支所庁舎=丹波市柏原町柏原
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丹波市が分散型ホテルとして整備を目指す市柏原支所庁舎=丹波市柏原町柏原
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 観光客の呼び込みを狙い、丹波市柏原支所庁舎(兵庫県丹波市柏原町柏原)とその周辺に「分散型ホテル」を整備する計画について、市は31日に開会する市議会定例会に議案を提出する。谷口進一市長が「私の仕事の一丁目一番地」と推進する施策だが、市議会との話し合いを経て、何度も計画は練り直されてきた。節目を前に経緯を振り返り、市が描く全体像を詳報する。(大田将之)

◇分散型ホテルとは

 柏原庁舎は1935年に旧柏原町役場として建てられた木造2階建ての洋館で、レトロな外観で広く親しまれている。建物を改装し、ホテルとして活用する計画は、2018年2月、柏原中心市街地における農泊事業の一環として市が打ち出した。近隣の古民家なども使って客室計7室を整備し、「分散型ホテル」とする。採算を取るためには7室が必要という。

 JR柏原駅に近く、都市部からもアクセスしやすい柏原庁舎を巡り、市は当初、旅行プランの提案や着物での町歩き体験などを提供する観光拠点化を目指していた。それが、古民家再生を手がける一般社団法人ノオト(丹波篠山市)の提案をきっかけに、ホテル化へ方針を転換。官民一体で懇話会を立ち上げ、予算化も進む中での軌道修正に、市議会では反発や疑念が噴出した。

 18年10月には、全市議の半数を超える11人が「公設民営のホテルはリスクが大きい」などとして申し入れ書を提出し、ホテル化の中止を求める事態に。これに対し、谷口市長は「(事業の実現に)説得を続けるしかない」と理解を求める一方で、計画の手直しや地元説明会を重ね、今回の最終案をまとめた。

◇ホテルに観光拠点を兼備

 市の最終計画では、柏原庁舎の全体をホテルとし、1、2階に合わせて5室を整備する。観光拠点機能はロビーで担い、1階には移住相談窓口も入る。市議からは「そもそものスタート地点である観光拠点を軽視している」などと指摘があったが、ホテルとして最大限活用しつつ、他の旅行者にも目を配る方法を選んだ。

 採算を取るために必要な残り2室については、柏原地域内の他の物件に整備する。

◇支所は住民センターへ

 柏原支所の行政機能は、柏原住民センター(同市柏原町柏原)へ移す。一時は隣接する東庁舎への移転案も示したが、柏原地域全体としての利便性や費用面から見送った。東庁舎は縮小された観光拠点を補うほか、ホテルの休憩所や倉庫とする。1階に入っている市観光協会本部は近くにある旧市教委の建物へ移る。

 柏原庁舎裏の水道部庁舎は解体し、駐車場と公園に。公園については、費用対効果などを理由に市議会で反対意見が根強いが、市は「市民の憩いの場として必要と考えるが、簡素化して費用は抑える」とした。そのほか、レストラン1カ所も開設する。

 市が想定するスケジュールでは、20年4月に支所機能を移転、21年3月にホテルをオープンさせる。

◇運営は指定管理者に一任

 分散型ホテルの運営については、移住相談窓口を除いて指定管理者を公募し、一任する。建物の維持管理や改修は指定管理者が担い、経費も全額負担とする。約1億487万円を見込む柏原庁舎のホテル化に加え、水道部庁舎、東庁舎の一部、支所移転関連の工事は市が負担する。

 そのほか、神戸地方法務局柏原支局の東にあり、当初の案では市が購入して分散型ホテルの一部とする方針だった武家屋敷「田原邸」については、「公金を支出して買い、民間に無償で貸したり譲渡したりするのはおかしい」と反対が相次ぎ、「議会の理解が得られない」(谷口市長)と断念。市は7室を確保するため、指定管理者に2室の自費整備を求めるが、田原邸に限定はしない。

 6月市議会の開会を前に、谷口市長は「(この計画で)いけると思っているし、いくしかない。丁寧に説明する」とするが、「矛盾点についてはしっかり追及する」と息巻く市議もいる。市全域の活性化につながる大事業だけに、市議会の議論から目が離せない。

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