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豊林寺にまつられた鉱山事故の慰霊碑。3月3日、歴史を伝える案内板が設置される=丹波篠山市福井
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豊林寺にまつられた鉱山事故の慰霊碑。3月3日、歴史を伝える案内板が設置される=丹波篠山市福井

 戦後の鉱山事故で亡くなった在日コリアンの慰霊碑がまつられている豊林寺(兵庫県丹波篠山市福井)で、彼らが日本人と共に鉱山で働き、交流した歴史を伝えようと、市民グループが案内板の設置を計画している。事故が起きた日とされる3月3日午前10時から、同寺でお披露目と法要を行う。

 同市東部では、戦前から戦後にかけて硅石などの鉱山が栄えた。1948年3月の「篠山新聞」は、同寺近くにあった「鳥山鉱山」の事故を報じ、「金本」「姜」「竹田」の姓で朝鮮人とみられる犠牲者3人の名前を記している。

 同寺の裏山にはさまざまな供養塔が点在し、先代住職が集めて境内に安置していた。事故の慰霊碑は2018年、市内で在日コリアンの足跡や鉱山史を調査・記録している「銘板設置の会」が発見。高さ約1メートルの石柱で、「為鳥山鉱山殉職者之霊菩提」の文字と共に、新聞記事にあった3人と同一人物と思われる名前が刻まれている。

 その存在を知った同寺の北野諦圓住職(47)や檀家たちは昨年4月、慰霊碑をまつるため、石柱の周囲に巻き石を整備した。北野住職は「『自分も鳥山鉱山で働いていた』『事故で親が救助に当たった』と話す地元住民もおり、鉱山やそこで働く朝鮮人との交流は生活の一部だったのでは」と話す。

 「銘板設置の会」はこれまでに、在日コリアンの足跡を示す案内板を市内6カ所に設置。今回は同寺などの協力で、境内入口付近に縦60センチ、横80センチの案内板の設置を進めている。

 同会によると、鉱山事故で亡くなった在日コリアンをまつる慰霊碑が見つかるのは珍しいといい、同会の細見和之代表(57)=同市=は「それを檀家の皆さんが守ってくれるのがうれしい」と喜ぶ。誰がどのような思いで慰霊碑を作ったのかは分かっていないが、「案内板が経緯の解明や遺族の発見につながれば」と話していた。

 同会は案内板の設置費用や活動費用の寄付を募っている。振込先はゆうちょ銀行(口座番号は14380-83377901、名義は「銘板設置の会」)。

 慰霊碑に関する情報提供は市人権・同和教育研究協議会(TEL079・593・1260)へ。

(金 慶順)

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