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陶々菴で、篠山焼を紹介する今村俊明さん=丹波篠山市西町
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陶々菴で、篠山焼を紹介する今村俊明さん=丹波篠山市西町
居酒屋やパン店などさまざまな店が入っていた貸店舗=丹波篠山市西町
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居酒屋やパン店などさまざまな店が入っていた貸店舗=丹波篠山市西町
国の登録有形文化財に加えるよう答申された今村家住宅=丹波篠山市西町
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国の登録有形文化財に加えるよう答申された今村家住宅=丹波篠山市西町

 文化審議会が、国の登録有形文化財(建造物)に加えるよう文部科学相に答申した、兵庫県丹波篠山市西町の今村家住宅。軒先まで塗り込まれた漆喰(しっくい)などが、昔の城下町に見られた町屋の様子を色濃く残していることなどが高く評価された。同住宅を所有する今村俊明さん(71)は「ずっと残していきたいので、選ばれて良かった」と喜んでいる。

 同住宅は、元製陶工房の「陶々菴(とうとうあん)」と貸店舗、土蔵から成る。陶々菴は1905(明治38)年に建てられ、今村さんの祖父にあたる今村静斎(本名静治)がこの工房で篠山焼を生み出した。初代静斎が33歳で亡くなった後、父の源太郎が2代目を継いだが、篠山焼はこの2代で途絶えた。現在は、撮影や作品展などに使うギャラリーとして貸し出しもしており、同年に建てられた土蔵には、数多くの篠山焼が保管されている。

 今村さんは高校を卒業するまで、陶々菴で祖母、母と共に暮らした。家の中と外を隔てる障子から外気が入り込み、豆炭あんかで足を温めた記憶や、篠山焼を使って茶道教室を開いていた母のお稽古に参加したことを今も思い出すという。

 また、貸店舗は1933(昭和8)年に建てられた。旧街道の角地でガラス戸が設けられた1階では、食料品店や食堂、マッサージ店など、これまでに多様な商売が営まれてきた。2階では大学生が下宿をしていたこともあるという。

 「建物は生き物。空気を入れて、いろいろな人が知って来てくれるのが大切」と今村さんは言う。今も室内に篠山焼の作品を飾っており「祖父(初代静斎)とは会ったことがないので、器を通して会話をする」とほほ笑む。2人が手がけた絵画や書なども大切に保管しており、「作品を見てもらえる場にしたい」とも。

 管理や保存に必要な経費の負担や「後の世代に管理を強要するのか」といった不安もあったと明かすが、「文化財となったことをいい機会にしたい。原点に戻って、活用方法を考えたい」と声を弾ませた。(綱嶋葉名)

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