信金女性職員2人が連携 高齢者の特殊詐欺被害防ぐ

2020/12/22 05:30

特殊詐欺被害を防ぎ、森江満署長(左)から感謝状を受け取った小阪優子さん(右)と下井富貴子さん=篠山署

 特殊詐欺による被害を未然に防いだとして、兵庫県警篠山署は21日、中兵庫信用金庫篠山支店(同県丹波篠山市黒岡)の小阪優子さんと下井富貴子さんに署長感謝状を贈った。 関連ニュース 「50億円当選」詐欺と納得せぬ男性、警官と説得続け入金防ぐ 信金係長、2度目のお手柄 高齢男性「海外宝くじ預託金2千万円振り込みたい」信金職員らが説得、詐欺防ぐ コンビニで仮想通貨を求める高齢者 事情を聴くと「26億円プレゼント」

 同署などによると12月9日、市内の60代女性が「口座に10億円が振り込まれているか確認してほしい」と来店。小阪さんに「電子マネーを購入したが、入力方法が分からないので教えてほしい」と相談した。
 不審に思った小阪さんは、上司である下井さんに報告。女性のスマートフォンを確認したところ、「あなたの抽選番号はこちらです」といった内容のメールが届いていた。女性はメールにあったアドレスから誘導されたサイトで個人情報などを入力しており、コンビニエンスストアで電子マネーを購入していた。
 小阪さんと下井さんはメールを確認しながら女性を説得し、同支店の吉竹寛之次長が同署に連絡した。下井さんは「被害を防げて本当によかった」とほっとした表情。小阪さんは「これからも親身になって話を聞いて、詐欺被害を防いでいきたい」と意気込んでいた。(綱嶋葉名)

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