甘みと塩味のバランス絶妙 モチモチな丹波青大豆使った塩大福

2021/01/08 05:30

「さやひかり」を使った塩大福を企画、開発した後藤紀行さん=丹波市山南町井原

 兵庫県丹波市山南町井原の和菓子店「御菓子司『藤屋』」が、同市産の希少な丹波青大豆「さやひかり」を使った塩大福の販売を始めた。塩で味付けした豆を同市産のもち米を使った生地に混ぜ込み、こしあんを包んで甘みと塩味のバランスを取った逸品で、一つ220円(税込み)。 関連ニュース 80年続く老舗和菓子店 人気の「大福」は大震災がきっかけ 西宮テーマ、五感で楽しむ和菓子8品 動画で紹介、限定販売 年に一度、この季節にしか味わえない名物「米まんじゅう」に長蛇の列

 「さやひかり」は黒大豆の突然変異体で、同市春日町黒井の元農業改良普及員、小山一夫さんが発見し、品種固定化を経て、2010年に品種登録された。黒大豆より若干あっさりした味わいで、今回は育成権を譲り受け、6次産業化を目指している株式会社CKF(同市春日町新才)が、丹波市商工会の紹介を受けて同店に持ち込み、商品開発が始まった。
 「黒大豆よりあっさりしていて、意外にモチモチとした口当たり」。口にしてそう感じた同店店主の後藤紀行さんは「大福などの皮に入れると、主張して面白いかな」と着想。豆の風味を引き立てるために塩味を付け、粒あんではなくこしあんを採用して豆の存在感を高めるなどして、11月下旬に販売を始めた。
 完成した塩大福は、味の良さはもちろん、餅の白さを引き立てる、豆の淡い色目が美しい。同社の荻野一馬代表は「こしあんなので、豆の粒立ち感が心地良い」。後藤さんも「豆の塩味とこしあんの甘さが絶妙なバランスで、一つまた一つと手が伸びます」とPRしている。同店TEL0795・77・0146(火曜定休)
(久保田輝)

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