カフェラテと世間話で落ち着かせ高額電子マネー購入引き留める ローソンオーナー

2021/02/17 05:30

森江満署長(左)から感謝状を受け取る後藤浩喜さん=篠山署

 特殊詐欺の被害を防いだとして、兵庫県警篠山署は16日、ローソン古市店(丹波篠山市古市)のオーナー、後藤浩喜さん(59)に署長感謝状を贈った。 関連ニュース 枯れ草焼却中、倒れた男性に延焼した火迫る 母娘が救助と消火「なんとか消さなきゃと必死」 「信用金庫は混んでいる。スーパーのATMに行って」電話でピン 信金職員が詐欺被害防ぐ 窓を開けると目の前に火柱が! 近隣住民が素早い消火活動で延焼防ぐ 三木市消防が感謝状

 同署などによると、1月15日午後8時ごろに同市の60代男性が来店し、電子マネー「ビットキャッシュ」4万5千円分の購入を申し出た。何度も購入する男性を心配していた後藤さんらは同署に通報。署員が到着するまでの時間を稼ぐため、男性にLサイズのカフェラテを渡し、世間話をして落ち着かせた。
 店員らは男性が購入するたび、「大丈夫ですか」などと声をかけていたが、引き留められずにいた。一方、男性はインターネットサイトで100万円をシミュレーションで運用するため、個人情報を入力。今年1月に「2億5千万円を受け取る権利があります」というメールが届き、手数料として提示されたビットキャッシュを購入していたという。
 男性はすでに、10万円分以上を購入していたが、後日、同店を訪れ、「助かりました」と礼を述べたという。後藤さんは「なかなか引き留めるのは難しいけれど、今後も声かけをしていきたい」と意気込んでいた。(綱嶋葉名)

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