ユネスコ無形文化遺産・檜皮ぶき職人が実演 伝統建築学ぶ勉強会

2021/03/28 05:30

見学者の前で実演する、檜皮ぶき職人=丹波市山南町野坂

 兵庫県丹波市の山南地域に伝わる伝統技術「檜皮(ひわだ)ぶき」や「檜皮採取」などについて学ぶ催しが27日、同市山南町野坂の旧友井家住宅で開かれた。職人の実技を見学するコーナーや、国指定重要文化財の同住宅について有識者が語る勉強会などがあり、約50人が参加した。 関連ニュース 「阿万の風流大踊小踊」ユネスコ遺産登録へ 南あわじで喜びの声「絶やさず次代につなぎたい」 民俗芸能「風流踊」がユネスコ無形遺産登録へ 南あわじなど24都府県41件 全国の祭り風景を写真集に ユネスコ登録の33カ所紹介

 檜皮ぶきは、ヒノキの皮を幾重にも重ねて作った屋根。同市山南町の上久下地区では、農閑期の仕事として屋根ふきが浸透。現在、全国の檜皮ぶき職人の約2割が同地区にいる。
 催しでは、皮の厚さ、大きさなどを刃物で整える作業や、屋根ふきの作業を職人が実演した。檜皮ぶきを含む「伝統建築工匠の技」がユネスコ無形文化遺産に昨年登録されたことを祝い、くす玉も割られた。
 同市の主婦(69)は「地元の伝統技術だが、作業を見たのは始めて。とても勉強になった」と話した。(真鍋 愛)

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