元“人気校長ブロガー” 教育長になり市HPで新ブログ

2021/05/14 05:30

丹波篠山市のホームページ内にある「教育長ブログ」

 4月に就任した兵庫県丹波篠山市教委の丹後政俊教育長(63)が、市ホームページで、ブログ「教育長 きょういくじょう」を公開している。県立高の校長時代、軽妙なブログが評判になった経歴の持ち主。今回も親しみやすい語り口で、自らの活動や思い、教育現場の様子について発信している。(堀井正純) 関連ニュース 元アナウンサー清水次郎さん 45歳で教師に転身、野球部顧問に 教諭の9割「教頭なりたくない」 アンケートで目立った理由とは 中高で浮いていた東大法学部卒のエリート 価値観を変えた教授との出会い

 ブログ名は、教育長が「今日行くじょう」という方言を交えたダジャレ。「今日行くよ」との意味で、「児童生徒や施設の利用者らの様子をじかに見たい。フットワーク軽く、現場の声を拾いたい」との思いを込めたと教育長。くだけたタイトルで「内容も堅苦しくなく、ざっくばらんに伝えたい」狙いもあるという。
 篠山東雲高、三田西陵高の校長当時はブログ「校長先生 絶こうちょう」を“連載”。学校生活や自らの人生訓などを題材に、6年間で通算2千回以上執筆した。生徒らが愛読者となり、テレビ番組でも取り上げられた。卒業式では、趣味の狂言を披露し門出を祝ったことも。自ら挑戦する行動力、発信力には定評がある。
 ブログの第1回は「心強い若者」。市内の体育施設で再会した教え子たちの話題で、〈高校卒業後も市内の企業で元気に働いたり(略)時々市内へ帰ってきたりする若者がいるというのは何とも心強い〉〈彼らは既によたって腹が出てきた老師(教育長)を数倍上回る筋肉量を有している。若者が先人を超えていく、これでこそ未来は明るい〉と記した。
 給食センター視察では〈学校給食は子どもたちが学校に来る楽しみの一つ。給食を目的に学校に来る子もいるほどだ(当時の教育長含む)〉と冗談交じり。
 一方で不登校支援の指導教室「ゆめハウス」訪問記は、〈「誰一人も見捨てない教育」を目指す本市としては、子ども一人一人の課題やしんどさに丁寧に寄り添うことを大事にしている。子どもたちには安心できる居場所や信頼できる人の支えが必要で、それがあれば自ら一歩踏み出すことができる〉とつづった。
 入学式や篠山チルドレンズミュージアムなども取り上げ、4月6日~5月13日に計25回掲載。3月に市議を1年足らずで辞職し批判も浴びたが、「自らの行動で信頼を取り戻したい。ブログでは、丹波篠山の教育、伸び伸びと育つ子どもらの素晴らしさをアピールできれば」と話している。

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