丹波医療センター、16億700万円の赤字 柏原病院の解体が影響

2021/11/09 05:30

県立丹波医療センター=丹波市氷上町石生

 兵庫県立丹波医療センター(同県丹波市氷上町石生)は2020年度決算で、純損益は19年度から6700万円悪化し、16億700万円の赤字だったと発表した。旧柏原病院の解体撤去費用などを特別損失に計上したことが響いた。 関連ニュース まるで「ツバメ団地」、軒下に50個近い巣 ふんよけの傘カラフルに 丹波篠山のゴルフ場 雇用促進、地域活性へ協定 丹波市とリクルート 28日にはセミナー 温室ガス排出48%削減 2030年度までに 加古川市、目標改定へ

 同センターは19年7月にオープン。当初は入院、外来患者の受け入れを制限していたが、20年度は通年運営や4階西病棟(37床)のオープンで患者が増加。手術件数や外来の化学療法件数も増え、診療単価が上がった。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、入院病床の確保や患者の受診控えなどの減収要因はあったものの、経常収益は前年度から23億1千万円増え、92億2千万円だった。
 一方、経常費用は本格稼働や同病棟のオープンによる給与費の増加、手術などの材料費の増加などで前年度から17億6200万円増え、96億5200万円。その結果、経常損益は4億3200万円の赤字となった。前年度からは5億4900万円改善した。
 22年度は回復期リハビリテーション病棟(45床)が稼働し、320床のフルオープンを予定する。同センターは「丹波市ミルネ診療所や健診センター、訪問看護ステーションとの一体的な運営、消防本部との連携強化による救急受け入れ促進などで、患者確保に努める」としている。(藤森恵一郎)

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