漫画家・星野ルネさん「共生へ想像力培って」 丹波で講演、日本とカメルーンの違い紹介

2021/11/23 05:30

「アフリカ少年が日本で育った結果」と題して講演した星野ルネさん=ポップアップホール

 タレントで漫画家の星野ルネさんが、ポップアップホール(兵庫県丹波市氷上町本郷)であった多文化共生講演会で講演した。「アフリカ少年が日本で育った結果」と題し、ユーモアを交えながら自分自身の体験などを披露した。 関連ニュース ママさんバレー神戸新聞杯11日開幕 33チーム出場 加藤清正が池田輝政の母を気遣う手紙発見「容体悪くなられた、使者を出す」 たつの市の民家で 厳かに「龍王舞」 姫路・正八幡神社宵宮 屋台5台の練り合わせも

 講演会は丹波市国際交流協会が毎年開催。星野さんはアフリカ中部のカメルーン出身で、4歳で来日し、同県姫路市で育った。自らの経験を描いた漫画がネット上で話題になり、2018年には書籍化された。
 星野さんは自作漫画や幼少期の写真などをスクリーンで示しながら、日本とアフリカの食文化の違いなどについて体験を披露。「カメルーンでヘビやハリネズミを食べることを、日本の学校でからかわれた」と振り返る一方、「カメルーンでは日本人がタコや生魚を食べることを不思議に思われた」と話した。
 多文化共生について「知識で学べることはあるが、経験に基づかないと心から理解できない」と指摘。経験する時間も限りがあるとし「経験できないことは想像で補うしかない。テレビや漫画、音楽などから想像力を培っていくことがポイント」などと話した。
 講演会ではこのほか、ベトナム出身女性による民族舞踊や、外国人住民による日本語スピーチ大会もあった。(川村岳也)

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