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能楽師・上田敦史さん(右)の動きに合わせ型を確認する甲冑隊メンバーら=春日住民センター
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能楽師・上田敦史さん(右)の動きに合わせ型を確認する甲冑隊メンバーら=春日住民センター

 戦国武将・明智光秀を主人公にした新作能「光秀」の合同稽古が、本格化している。原作は能楽師・上田敦史さん(48)=兵庫県丹波市=が手掛けた。合戦の場面では丹波各地の甲冑(かっちゅう)隊など24人が出演。本能寺の変と山崎の戦いを描きながら、運命に翻弄(ほんろう)された光秀を描く。初演は来年3月上旬、光秀が築いた福知山城本丸広場(京都府福知山市)で催される。(谷口夏乃)

 上田さんはこれまで、丹波ゆかりの戦国武将・荻野(赤井)直正をモチーフにした「直正」や、荒木村重を題材とした「村重」など、多数の新作能を生み出してきた。

 上田さんが光秀の「丹波攻め」をテーマにした作品を考えていたところ、福知山市がふるさと納税の活用法を募っていることを知人から聞いた。以前、福知山市に拠点がある「福知山手づくり甲冑隊」と共演した経験があったことから、企画に応募。全国34件の中から、上田さんの新作能が選ばれた。

 新作能は、光秀の盟友・細川幽斎(ゆうさい)の語りを軸に、波乱の生涯を振り返る。上田さんは「謀反人のイメージを払しょくし、天下太平を夢見た文化人でもある光秀を描きたかった」とする。初演の見どころの一つは、光秀最後の戦いとなった山崎の戦い。丹波篠山、丹波両市などで活動する甲冑隊が登場し、能の動きを交えながら演じる。

 新作能の稽古は、10月から始まった。丹波市春日町黒井の春日住民センターで12月9日に行われた稽古には、「丹波黒井甲冑隊」と「丹波福知山手づくり甲冑隊」のメンバーが10人参加。上田さんの指導のもと、実際に甲冑をまとい、能の型や立ち位置、刀の振り方などを丹念に確認した。1月以降は丹波亀山鉄砲隊、長岡京おもてなしつつじ隊と合流し稽古を重ねる。

 上田さんによると、丹波地域は「能楽」のルーツの一つ「丹波猿楽」発祥の地。新作能の企画書で「登場人物が丹波の能楽振興に大いに関わっていたことが分かる。この企画が実現すれば、光秀公や幽斎公もきっと喜んでくれるだろう」などと、つづっている。

 上田さんは「福知山城で初演できることは感慨深い。サプライズ演出もあるので、多くの人に見てもらいたい」と話している。

 詳しい上演日程などは近く福知山市が発表。市ホームページなどで公開される。

■あらすじ

 1600(慶長5)年、細川忠興は徳川家康の許しを得て、福智山城主小野木重勝を攻め、城を奪還した。忠興は父細川幽斎を福智山城へ招く。城を訪れた幽斎の脳裏には、かつてこの福智山城をともに築城した盟友との日々が懐かしく思いだされ、同時に言いがたい寂しさとむなしさが去来するのであった。幽斎は城内の月見櫓(やぐら)に一人鎮座し、亡き友のために読経していると、そこに見回り兵と思(おぼ)しき男が現れ…。

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