都市部から移り住み、地域振興などに取り組む兵庫県丹波篠山市の「地域おこし協力隊」に、2022年度は8人の男女が加わった。獣医資格を持つ農水省の元官僚や管理栄養士、音楽イベントプロデューサーなど、多彩な経歴の顔ぶれだ。
8人は21~48歳で、神戸や大阪、奈良、横浜などから転入。1日に同市東新町の神戸大学丹波篠山フィールドステーションで委嘱状交付式があった。
神戸で音楽イベントの企画・運営会社を営んでいた岡島誠二さん(44)は、新型コロナウイルス禍で廃業。村雲地区で、キャンプ場を使ったイベント企画などを目指す。3月末まで農水省に勤務していた金山俊作さんは(37)は、草山地区で獣害対策に取り組む。大手農機メーカーから木工作家へ転身した北田卓也さん(46)は、雲部地区で工房を開き、里山整備にも挑む。
このほか、黒川昌子さん(48)が日置地区、加藤俊希さん(28)が大芋地区、河村知佳さん(28)が西紀南地区で活動する。石田歩夢さん(21)と阪下竜喜さん(22)は、それぞれ大学生、大学院生で、1年目は神戸大学丹波篠山フィールドステーションを拠点に各地の活動に参加する。
同協力隊は「よそもの・若者」の新鮮な視点で、地域に刺激を与えようと総務省が09年度に開始。任期は1~3年で、国が1人当たり年間480万円を上限に報償費や活動費などを支援する。(堀井正純)
