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新しくできた洋式トイレ。子供たちは大歓迎=播磨南小
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新しくできた洋式トイレ。子供たちは大歓迎=播磨南小

 家庭で洋式トイレに慣れた多くの子供にとって、学校の和式トイレは悩みの種だ。全国の小中学校では依然、半数以上が和式。だが、徐々に洋式化が進んでおり、中には暖房便座を備えた快適トイレも現れた。暗くて、汚くて、怖い学校のトイレが、劇的に変わり続けている。東播磨の“学校トイレ事情”を取材した。(本田純一)

 ■町の少子化対策?

 播磨南小学校(兵庫県播磨町古宮)は2017年にトイレの半数を改修し、洋式便器を増やした。併せて床を従来のタイル張りから、明るいビニールのシートに変え、「汚い」というイメージを払拭した。

 新しくなったトイレを見て、子供たちは大喜び。3年の男児(8)は「家と同じように座ってできるからうれしい」。以前は、なるべく利用しないようにしていたという。女児(8)も「トイレに行くのが楽しくて、使う回数が増えたよ」と歓迎。「和式じゃないから、もう(お化けの)『花子さん』が出ない」と胸をなで下ろす児童もいた。

 町教委は14年から、本格的に学校のトイレの洋式化を進める。これまでに各校の校舎のうち半数を整備。18年度当初予算にも改修費を盛り込む。

 改修した洋式便器には暖房便座も完備。町教委は「快適なトイレをPRし、子育て世代を町に呼び込みたい」と思惑をのぞかせる。

 ■耐震化一段落で

 文部科学省が16年11月に公表した調査によると、洋式便器の割合は公立小中学校の43・3%。兵庫では46・1%だった。古くなった校舎を改修する際に、洋式化を進める自治体が多いといい、同省の担当者は「最優先の耐震化工事が一段落し、トイレに手が回るようになった」とみる。

 加古川市教委も校舎改修に合わせて洋式便器を増設しており、18年度末の洋式化率は41・7%になる見通し。稲美町教委も、13年度から校舎改修に合わせて整備を進めている。

 一方、高砂市教委は13年度、全小中学校で児童・生徒用のトイレを改修し、洋式便器を増やした。暖房便座こそないが、「改修して子供が最も喜ぶ場所はトイレと考え、優先した」と総務課。18年度は教師用のトイレの改修に取り組む。

 ■和式に根強い支持も

 洋式トイレが広がる学校。将来、和式がなくなる日がくるのかと思いきや、そうではなさそうだ。

 播磨町教委は改修に当たり、各校の児童・生徒にアンケートを取った。播磨小(同町宮北1)では、大半の児童が洋式便器を希望したが、どの学年も女児の2割ほどは和式を求めた。

 町教委は「他人が使った便座に座ることに、抵抗感がある子もいる」と判断し、改修後も原則として、トイレ1カ所につき一つは和式便器にした。加古川など各市町教委も、同様の判断で和式を残す方針。

 子供たちへの細やかな気配りが、学校のトイレを進化させ続けている。

   ◇   ◇

 ■和式練習させる幼稚園も

 幼稚園に通う長女が先月、飲食店で初めて和式トイレに入った。どう使っていいのか分からず、戸惑う姿に驚いた。

 中には便器に尻もちをついてしまう子もいるといい、就学に備えて和式の使い方を練習させる幼稚園もある。それほど和式は現代っ子にとって遠い存在だ。

 使いにくい上、汚くて怖い。排せつを我慢している児童もおり、トイレは子供の健康にもかかわる大問題だ。洋式化を喜ぶ子供たちの声は、苦痛からの解放感のようにも思えた。

 手をかざすと水が出る洗面所を導入し、水流の音が出る機能を付けた学校もあった。様変わりする学校のトイレに、お化けが出る隙はなさそうだ。

 温水洗浄便座はないのだろうか。播磨町教委のアンケートによると児童の希望は少なく、多目的トイレを除いては付けていないという。

 取材を進める中で、くみ取り式便所に恐怖した幼い頃の記憶がよみがえった。ほんの三十数年前-。トイレ革命は止まらない。(本田純一)

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