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非公開部分が黒塗りにされている報告書の目次
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 2016年9月、兵庫県加古川市立中学校2年の女子生徒=当時(14)=がいじめが原因で自殺した問題で、同市教育委員会が6日までに第三者委員会による調査報告書を公表したが、全133ページのうち約60ページ分は非公開だった。新たな事実が明らかになることはなく、市教委は「関係者の心情を考慮して判断した」と説明している。

 昨年12月に第三者委が記者会見して調査結果を説明した際は、概要版だった。

 市教委の説明によると、3月20日に市ホームページの「いじめ重大事態について」のページで公開。会見から3カ月近くが経過していることについて「(個人情報保護のため)どの部分を黒塗りするかなどの検討に時間がかかった」としている。今回の公開に当たって、マスコミには発表しなかった。

 報告書は第1~3部で、非公開としたのは第1部「いじめ調査と認定」の一部(約35ページ)と、第2部の全て(約25ページ)。第1部の非公開部分は、調査で明らかになった女子生徒への行為などの事実▽行為がいじめかどうかの認定▽いじめと自殺の関連性の考察▽学校の対応の問題点-など。第2部は、自殺後の学校と市教委の動きと問題点などについての記述だった。

 遺族代理人の渡部吉泰弁護士は「学校などの問題点も含めて、遺族が(該当部分の)非公開を望んでいるのは事実」と話した。

 昨年12月の会見で第三者委は、女子生徒は中学1年時からクラス内や部活動で、無視や仲間外れ、嫌なあだ名で呼ばれるなどのいじめを受けた、と認定。学校側がトラブルと判断するなどし、2年時もいじめは続いたとした。

■いじめの認識不適切と指摘

 公表された第三者委員会の調査報告書は、自殺した女子生徒に対するいじめを学校側が見逃した背景として、教員らのいじめに対する理解・認識が不適切かつ不十分だったことを問題点として挙げた。いじめかどうかを判断する際に、法で定められた定義にのっとらず、各教員がそれぞれ独自の定義で判断する傾向を指摘している。

 報告書は「(教員らの)不適切な理解・認識は、いじめられる側に相談をためらわせ、いじめる側の行為をエスカレートさせる要因の一つ」とし、いじめを認知する初期対応の重要性を強調している。

 公開部分では、第1部で調査の方法や一般的ないじめの構造、第3部で再発防止に向けた学校関係者らへの提言について述べている。

 提言は、専門家であるスクールカウンセラーの活用についても触れた。今回のいじめでも、学校側が生徒間のトラブルとして対処した際に、カウンセラーが定期的に面接するなどしていれば「救えていた可能性がある」と指摘する。

 またいじめの背景にあった「スクールカースト(クラスの生徒間の序列)」への理解を促し、「協調性もリーダーシップも発揮できる児童生徒こそが、いじめの中心的人物にもなりうることを肝に銘じるべき」とした。(切貫滋巨)

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