東播

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ゴールドチョコレート(50円)にははずれなしで金券が当たる=高砂市高砂町次郎助町、友藤商店
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ゴールドチョコレート(50円)にははずれなしで金券が当たる=高砂市高砂町次郎助町、友藤商店
はい、どうぞ。買い物かごと、金券代わりのカードを渡す友藤幸美さん
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はい、どうぞ。買い物かごと、金券代わりのカードを渡す友藤幸美さん
神戸新聞NEXT
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 子どもたちの社交場だった駄菓子屋。めっきり見かけなくなったが、街角に目を凝らすと、懐かしく、温かいやりとりは健在だ。小さな笑顔を見守る店を訪ねる。

 閉じたシャッターが目立つ商店街で、お菓子の詰まったビニール袋をうれしそうに揺らす小学生を見つけた。「商店街を出たところに、駄菓子屋さんがあるねん」

 指さす街角に目を向けると… 見つけた! うっかりすると見過ごしそうな、静かで懐かしいたたずまい。店内から女の子たちの明るい声が聞こえる。「10円、20円、50円…」。指を折り、手慣れた様子でかごにチョコやグミを入れていく。

 よく見ると、かごの底に100、200と数字の書かれたカードが。「うちの常連さんには先に消費税込みのお金をもらっておいて、代わりに税抜きの金額を書いたカードを渡すの」と店主の友藤幸美さん(72)。商品はどれも税抜き表示。「細かい計算をしなくていいので楽でしょ」。なるほど、さすが子どものための店だ。

 戦後すぐに義母が始め、友藤さんは店に立って50年ほどがたつ。店構えはほとんど70年前のままだが、品ぞろえは随分変わった。

 「昔は軒先にまで商品を並べてね。おもちゃもたくさんあって。今の子どもは、みんな携帯ゲーム機でしょ。おもちゃを買う子は少なくなったわ」

 時折、近くの障害者施設の子どもたちが、買い物の練習に訪れる。プラスチックのお金を小さなホワイトボードに貼って数えながら、職員さんとお菓子を選ぶ。「個人商店だからできるのかもしれないわね」。友藤さんの口調は、どこまでも優しい。

 放課後は子どもたちでにぎわう店内も、授業のある日中は静かな時間が流れる。懐かしい商品を見つけ、占い付きチョコと水風船を買った。手のひらに載せたチョコは記憶より小粒で、鼻を抜ける香りや甘さはそのままだ。

 「この仕事は、お金をもうけようと思ったらあかんね。子どもたちからもらえる元気が一番の報酬」

 友藤さんが笑っていると、きょうも小さな常連さんが入ってきた。(小尾絵生)

【わたしの遊び方】はまちゃん(9)

 いつも友だちのたにぐっちゃんと二人で来んねん。絶対買うのはゴールドチョコ(50円)。はずれなしで金券が当たるのがお得やねん。パパも昔、ここに来てたんやって。家にお菓子持って帰ったら弟が食べちゃうから、食べてから帰ろっと。

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