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九谷焼の新しい世界を創造したとされる武腰潤さん=ヤマトヤシキ加古川店
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九谷焼の新しい世界を創造したとされる武腰潤さん=ヤマトヤシキ加古川店

 石川県の九谷焼作家で、江戸時代から続く名窯の4代目、武腰潤さん(70)の作品展が、兵庫県のJR加古川駅前のヤマトヤシキ加古川店で開かれている。深みのある色彩で、草花や野鳥を描いた器など約50点が並ぶ。28日まで。(津田和納)

 武腰さんは九谷色絵磁器の第一人者で、九谷焼の新しい世界を創造したとして海外でも評価されている。

 同県能美市にある九谷焼彩色金襴手の名窯・泰山に生まれた。大学で日本画を学んだ後、障害者に陶磁器の絵付けを教える講師に。生徒たちの懸命に生きる姿や生命力あふれる作品を目の当たりにした。自らを省みて「このままではいけない」と進むべき道を模索した。

 東京の博物館を巡るうち、古九谷の絵皿を目にし、感銘を受けた。古九谷は江戸時代の一時期に制作された九谷焼の源流で、華やかな色使いや力強い画風が特徴。一瞬にして心を奪われ、「こんな作品を現代で作りたい」と実家に戻り修行を始めた。

 古九谷の深みのある色を目指して長く探究を続け、これまでにない作風を確立。今では米国ボストン美術館など、海外の著名な美術館で所蔵・展示されている。

 会場には、四季折々の花やカワセミが描かれた大皿や香炉などを展示。来場者は武腰さんの解説を聞いたり、作品に見入ったりしていた。武腰さんは「若い時の思いをそのままに、今も生命力のあるものに引かれる。多彩かつ深みのある九谷の世界を堪能して」と話している。

 午前10時~午後7時(28日は同5時まで)。武腰さんは27日午前11時~夕方まで解説。入場無料。作品の販売もある。同店TEL079・425・1221

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