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屋根全体が葺き替えられ、修復された竪穴住居。宿泊での利用も検討されている=大中遺跡
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屋根全体が葺き替えられ、修復された竪穴住居。宿泊での利用も検討されている=大中遺跡
劣化し傷んだ竪穴住居=大中遺跡
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劣化し傷んだ竪穴住居=大中遺跡

 兵庫県は、播磨町大中にある弥生時代後期から古墳時代の集落遺跡「大中遺跡」の復元竪穴住居を3年かけてリニューアルする。11棟のうち大半の屋根が薄くなって雨漏りが進み、茅葺き職人らが修復する。遺跡内にある県立考古博物館の体験プログラムとして宿泊できるようにする構想もあり、観光資源としても注目を集めそうだ。(若林幹夫)

 大中遺跡は1962年に当時の中学生3人が発見し、発掘調査を経て67年に国史跡に指定された。見つかっている竪穴住居跡は73棟分。広さや形状など複数のタイプがあり、「弥生時代の住宅展示場」(同博物館)という。

 現在までに復元された11棟は、大きいもので広さが約5・5メートル四方、高さが約4メートル。中は一段低く、中央に火をたいた跡も再現する。開園以来、長らく2棟だけだったが、同博物館の整備に合わせて順次増やされた。2008年度以降は、明石高専の生徒やボランティアらが取り組んだ。

 昨年9月の台風21号で大きく損傷した2棟は、既に修復されたが、残り9棟のうち7棟は、屋根を葺く際に一番難しいとされる頂上部分などの傷みが目立ち、柱など骨組みにも劣化がみられるという。大きな棟は建築業者や職人に任せ、小さめの棟は職人の指導を受けながら同博物館職員らが修復作業を担う。

 現在も団体を対象にガイドが案内し、昼食時に竪穴住居を活用できる。修復されれば中でまが玉や土器作りの教室を開くなど、古代の生活を体験してもらうという。宿泊には消防法の規制など課題は多いが、同博物館の担当者は「冬は暖かく、夏は涼しい。実現できれば意外と過ごしやすい建物であると実感してもらえる」としている。

 19年度は考古学や観光分野の専門家らによる有識者会議をつくり、樹木のせん定などと合わせて遺跡全体の再整備計画を策定する。修復完了は21年度を予定している。

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