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沿岸に工場が並び、内陸に住宅街。職住近接のメリットが生かせるか=高砂市阿弥陀町生石の山上から
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沿岸に工場が並び、内陸に住宅街。職住近接のメリットが生かせるか=高砂市阿弥陀町生石の山上から
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 任期満了に伴って来年4月5日に投開票される兵庫県高砂市長選まで約半年となった。高砂市が直面する課題の一つが深刻な人口流出。近隣の加古川、明石、神戸市などへの転出が目立つ。主要駅近くで住宅開発が進む近隣地域に人口を奪われる高砂市の現状を取材した。(若林幹夫)

 高砂市の人口は1995年の約9万8千人をピークに減少に転じた。今年5月で約8万8500人となり、2020年に9万1千人維持としていた目標を既に下回っている。国立社会保障・人口問題研究所の予測では30年には7万9千人まで落ち込むとされる。

 住民基本台帳の人口移動調査をみると、とりわけ加古川市への転出超過が目立つ。2014~18年は自治体別で最多の594人。神戸市489人、明石市320人、大阪府全体の297人を大きく上回る。年代別では20~30代が多く、就職や結婚時期に高砂市外に引っ越す状況がうかがえる。市経営企画室は「駅近くに住宅開発が進むエリアに流れている」と分析する。

 08年、結婚を機に高砂市内の実家から兵庫県加古川市内の賃貸マンションに引っ越した陶芸家の男性(39)は「妻が神戸市内に通勤していたこともあって新快速が止まる加古川駅の近くを選んだ。高砂はマンションが少ないし、土地を買ってまで家を建てようとは思わなかった」と話す。

 住宅開発を呼び込むための駅前整備は、既に完了した明石、加古川、姫路市とは対照的に、高砂市は本年度、JR曽根駅北側のロータリー整備にようやく着手し、山電高砂駅南側は計画づくりが始まったばかりだ。2011年の台風被害を受けて治水対策を優先し、市庁舎や広域ごみ処理施設整備などほかのハード整備に予算を重点配分してきたことも背景にある。

 今後は効果的な住宅政策が求められる中、市が注目するのは昼夜人口比率。夜間人口に対する昼間人口の割合で、数値が高いほど「職住近接」を示す。

 京阪神への通勤者が多い明石、加古川が90%を割り込んでいるのに対し、高砂市は市外から臨海部の企業に通勤する人が多いためほぼ100%。市経営企画室は「通勤時間が短く、家族との時間が確保しやすい。人口流出を食い止められる可能性はある」と見る。

 ほかにも高砂市民病院の経営改善、旧サンモール跡地の活用などの課題を抱え、活発な論戦が期待される。

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