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 ちくり・ゆか 1968年、姫路市出身。2009年から整理収納アドバイザーとして活動し、終活のサポートにも取り組む。加古川や姫路、神戸市のセミナーで講師を務める。
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 ちくり・ゆか 1968年、姫路市出身。2009年から整理収納アドバイザーとして活動し、終活のサポートにも取り組む。加古川や姫路、神戸市のセミナーで講師を務める。

 神戸新聞東播支社で9日に開かれたセミナー「終章を生きる」で、生前整理や終活のアドバイザー竹裏由佳さん(51)=兵庫県加古川市=が「エンディングノートを使ってみよう」と題して講演した。

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 終活とは、人生の終わりを考えることで今を自分らしく生きる活動といわれる。エンディングノートには相続や遺言、葬儀などの準備を書くことが多い。しかし亡くなった後の備えよりも大切なのは、ノートを使って自分の情報を他人に伝え、より良い介護サービスに生かすことだ。

 多くの女性の寿命が90歳を超える時代。自分で自由に生きられる健康寿命が長ければいいが、多くの人は介護を受けている。介護は突然やってくるが、エンディングノートによって備えることができる。

 「縁起でもない。死ぬ気がする」と書きたがらない人もいる。しかしノートには、いざという時の危機管理として、必要なことを書き留める役割がある。若い夫婦でも、例えば入院した時の備えとして使える。

 いざエンディングノートを書こうとしても、なかなか進まないことがある。自分の「取扱説明書」を作る気持ちで取り組んでほしい。これからどのように生きたいのか、具体的に楽しく考えよう。例えばずっと家で暮らしたいのか、子どもと一緒に住みたいのか。「イヌと一緒に介護施設で暮らしたい」でも構わない。好きな食べ物なら、味付けや調理方法まで記してはどうだろう。

 家族や友人と一緒に思い出話をしたり、写真を整理したりしながら書き進めてほしい。脳のトレーニングにもなる。親族がそろった結婚式の写真と家系図をファイルすると、ノートを見ながら話が盛り上がるだろう。気になるものが出てきたら、一緒に挟むといい。

 介護が始まった時に誰かに見てもらう1冊とは別に、財産など他人に見られたら困るものを記したノートを作る。個人情報の塊なので、あまり細かく書きすぎないように。しまい込んでしまったら役に立たない。必要な時に見てもらえるよう、ノートを書いている事実を信頼できる人に伝えておいてほしい。

 終活イベントは活用しよう。棺おけに入ってみる体験もお勧め。いろんなことを考えるきっかけになる。また専門家に何かを相談する時は、エンディングノートを持っていくと効率的だ。(まとめ・本田純一)

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