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大勢が関わったガウンの製作。一着一着手作りされた=姫路市家島町坊勢(荒木桃代さん提供)
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大勢が関わったガウンの製作。一着一着手作りされた=姫路市家島町坊勢(荒木桃代さん提供)
坊勢島から贈られた医療用ガウンを身に着ける城戸玉美さん=加古川市内
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坊勢島から贈られた医療用ガウンを身に着ける城戸玉美さん=加古川市内

 新型コロナウイルス感染拡大で、兵庫県内全域の患者に対応する感染症拠点病院となった県立加古川医療センター(同県加古川市神野町神野)。患者治療の最前線でも一時、医療物資の供給が不安定になり、さまざまな支援が寄せられた。その中に、同県姫路市家島町の坊勢島の住民たちが手作りした医療用ガウン、430枚があった。橋渡しをしたのは、島の出身で同センター看護師城戸玉美さん(57)=加古川市。阪神・淡路大震災直後の記憶と重ね、「どんな災害でも人の助け合いが希望の光になる」と話す。(小尾絵生)

 同センターには3月以降、患者が次々と運ばれ、一時は医療物資の不足も懸念された。そんな中、城戸さんは、亡くなった漁師の父から聞いた話を思い出していた。阪神・淡路大震災の発生直後、同島の住人がおにぎりや毛布などの救援物資を、船で繰り返し神戸港に運んだという。

 「この状況をなんとかしたい」と考えていた城戸さん。同島でノリ養殖業を家族で営む妹の荒木桃代さん(55)に話すと、桃代さんが梱包(こんぽう)用のビニール袋の転用を思い付いた。

 服飾の仕事の経験がある桃代さんが、既製品を参考に試作。同センターの他の看護師からも好感触を得て、本格的な製作に取り掛かった。

 城戸さんらの意見を取り入れながら襟を詰め、袖や裾を伸ばして体の露出を減らしたり、背中側の脇の部分を開けて通気性を高めたりして使い勝手を向上させた。

 急いで仕上げるため、知人や親戚らに協力を呼び掛けると、約50人が応え、2週間足らずで430枚を製作。別に集めたシャワーキャップ約500枚と10通以上の激励メッセージを添え、5月上旬に同センターに届けた。

 ガウンは医療スタッフが患者の入院病棟や全来院者対象の問診で使い、「ゆったりしていて疲れにくい」と好評だった。メッセージはスタッフステーションに掲示され、激務が続く医師や看護師を励ましたという。

 一方、看護師らはガウンが現場でどのように役立ったのかを伝えるため、着脱の際や病棟を清掃している時の様子などについて動画で報告。同島の住民らに感謝の気持ちを伝えた。

 城戸さんは「関わってくれた人の愛が伝わり、社会と断絶された環境で働く医療者の力になった」と語る。

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