兵庫県加古川市立西神吉幼稚園(同市西神吉町西村)にある高さ約30メートルのポプラが老木となったことから、安全のため太い幹を残して半分の高さまで刈り込まれた。同園は、園歌にも登場するシンボルツリーを生かそうと、刈り取られた枝や幹を使った円すい形のクリスマスツリーを園庭に設置。園児らは16日、飾り付けを楽しんだ。(笠原次郎)
同園は1924年、西神吉小学校付設幼稚園として発足。ポプラが植えられた時期は定かではないが、創立50周年の74年には園歌が作られ、1番の冒頭で「高い高いポプラの木」と歌われるなど園児や保護者に親しまれてきた。
樹勢に衰えが見え始めたため、今月7日、大型クレーンを使って専門業者に枝を刈り取ってもらい、太い幹を残して樹高は約15メートルになった。その際に伐採した枝でツリーを作ることを、坂上加奈恵園長(45)が提案。先生たちが枝や幹を円すい形に組み、高さ1・5~2メートルの5組を園庭に並べた。
約20人の園児は輪切りにしたポプラの幹にトナカイなどを描き、ツリーに飾り付けた。斜めに切った幹の年輪部分には、サンタクロースや自分の顔を描いて楽しんだ。幹に雪だるまや雪の結晶を描いた女児(5)は「立派なクリスマスツリーができてうれしい。おうちでもらうプレゼントも楽しみ」と話す。
ツリーは年末まで園庭に飾られる。
