加古川図書館移転で市方針 内装は鹿島建物と随意契約

2021/03/13 05:30

加古川市役所=加古川市加古川町北在家

 加古川図書館(兵庫県加古川市加古川町木村)を10月に移転させるJR加古川駅前のカピル21ビル6階フロアについて、市が、内装工事を鹿島建物総合管理関西支社(大阪市)と約4億4千万円で随意契約する方針であることが分かった。競争入札をしない理由について、加古川市は「(同ビルを管理する)カピル管理組合から、業者は決まっていると指定があったため」としている。 関連ニュース 県立淡路医療センター、公文書を偽造か PC30台購入、随意契約を入札したように装う 丹波市、市債残高が過去最低に 22年度決算 江井島小5年の重留君、31キロ級で王座 小学生のボクシング全国大会 連覇へ練習再開

 同組合は同ビルの床を所有する59個人・法人で構成。市の第三セクター「加古川再開発ビル」(社長・岡田康裕市長)が同組合の業務を担い、鹿島建物に設備管理を委託している。
 市によると、6階フロアは加古川再開発ビルが所有し、市は賃貸で入る予定。延べ床面積約2400平方メートルの内装工事の業者選定に際し、入札での決定を同組合に打診したところ、建物完成当初から設備管理を担う鹿島建物にするよう指示されたという。
 地方自治法施行令は「性質または目的が競争入札に適しないとき」は随意契約できるとしている。市は「工事には管理組合の承諾が必要。従わないとテナントとして入れない」とする。
 市は開会中の市議会に契約についての議案を提出しており、可決されれば4月にも着工する。同ビル5階には、公共施設3カ所の貸し館機能を集約し、行政窓口を設置する予定で、2021年度当初予算案に工事費約5億600万円を計上している。市によると、5階の工事も随意契約になる可能性が高いという。(斉藤正志)

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