木の手形を思い出に 卒園式で園児にプレゼント 加古川
2021/03/21 05:30
完成した自分の手形を手にする園児=つつじ野保育園
兵庫県加古川市の社会福祉法人「報徳福祉会」が運営する市内の3保育園が、卒園する子どもたちの手形に沿ってスギの板をくりぬき、記念品を作った。将来、幼い日の思い出として振り返ってもらおうと、卒園式で園児にプレゼントする。(笠原次郎)
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同法人は同市平岡町で平岡南、東加古川、つつじ野の3保育園を運営。2019年度に手形の記念品を贈り始め、今春の対象者は3園で計88人になる。
08年に建てられたつつじ野保育園(同市平岡町つつじ野)は、天井や床などに木材をふんだんに使用。木のぬくもりを感じられるとして、建物が市景観まちづくり賞を受けた。
2月上旬、園児に紙の上に置いてもらった手の周囲に、保育士が線を引き、同市野口町野口の工務店「やすむら」に記念品を作ってもらうよう発注した。職人らが将棋の駒の形をした県内産のスギ板(縦20センチ、横14センチ)に糸のこを入れ、1枚ずつ丁寧に手形をくりぬいて完成させた。
手形からはスギの香りが漂い、同園は今月22日の卒園式で赤いリボンを付けて19人に贈る。鈴木陽子園長(45)は「今この時にしかないかわいらしい手形が、木のぬくもりとともに残せた。卒園後も園のことを思い出してもらえたらうれしい」と話す。