「命の水」がわずか100円? 壮絶な体験に基づく願い「誰にも同じ思いしてほしくない」

2021/06/10 05:30

「命の水」販売所=加古川市東神吉町

 蒸し暑い中、兵庫県加古川市東神吉町砂部(いさべ)の住宅街を歩いていると、喉が渇いた。周りに自動販売機は見当たらない。ふと「砂部の名水『命の水』」という看板が目に入った。100円で20・5リットル。安いけど「命」とは大げさな…。 関連ニュース レトロな「うどん自販機」修理、復活 全国から支援金、ファンも急増 靴店内の自販機ですが…売っているのは生リンゴ 野菜もカモの卵も…地元農家が無人直売所 南あわじ

 給水手順を記した説明書に、販売者礒野義治さん(88)=同市=の連絡先があった。「砂部には昔から良質な水が湧いていたんや」と礒野さん。5年ほど前に約40項目の水質検査をクリアし、無人販売を始めたという。
 磯野さんは「幼い時、野球の指導者に『水を飲むな』と教わった。大人になってもそれを守ってゴルフをしてたら、脳血栓で体にまひが残った。誰にも同じ思いをしてほしくない」。ネーミングには、壮絶な体験に基づく願いが込められていた。(千葉翔大)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ