水面に浮かぶ緑、色鮮やか 絶滅危惧のサンショウモが自生 加古川

2021/09/06 05:30

絶滅が危惧されているサンショウモ=加古川市平岡町一色

 絶滅が危惧され、県版レッドデータブックのAランクに指定されている水生シダ植物「サンショウモ」の自生地が、兵庫県加古川市平岡町一色のため池「三ツ池」に広がっている。丸みを帯び、サンショウに似た葉が水面に連なる。 関連ニュース クマの頭数管理、兵庫の手法に注目 放獣個体を追跡調査、保護と駆除見極め 絶滅リスク回避 【ウナギ国際規制】形勢不利、多数派工作 「絶滅」巡り攻防戦 【識者コラム】温暖化の影響急速に拡大 官民学挙げて対策を 窪川かおる

 池や沼、水路、水田などに浮遊する一年草。秋になると葉の裏側に3ミリほどの胞子を付ける。植物本体が枯れた後は胞子が水中で冬を越し、春に発芽して大きくなる。
 東播地域で観察を続ける大路敬子さん(74)=稲美町=によると、他の水生シダ植物に押されるなどして生息地が減り、自生地は極めて珍しいという。大路さんは「貴重な植物を末永く見られるよう、水のきれいな環境を保ちたいですね」と話す。(笠原次郎)

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