詐欺横行の話に電子マネー購入を減額に「絶対おかしい」と110番 コンビニ店員詐欺防ぐ
2021/09/10 05:30
森本成治署長(右)から感謝状を受け取る小林温美さん(左)、オーナーの松本多鶴子さん=高砂署
サイト登録料の名目で電子マネーの利用番号を聞き出す特殊詐欺を防いだとして、兵庫県警高砂署は9日、ローソン高砂中島三丁目店(高砂市中島3)のアルバイト小林温美(あつみ)さん(47)に、署長感謝状を贈った。
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同署などによると、6月28日午後、60代男性が来店。男性は5万円分のアマゾンギフトカードを5枚購入するため、小林さんにカードを手渡した。計25万円分と高額だったため、小林さんは「何に使うんですか」と質問。男性は「孫にパソコンを買う」と答えたが、電子マネーを悪用した詐欺が横行していると小林さんから聞くと、購入額を15万円分に減らそうとした。
「絶対におかしい」と直感した小林さん。他の店員に男性を引き止めてもらい、110番した。同署によると、男性の元には架空請求のメールが届き、サイト登録の延滞料金として25万円を要求されていた。
小林さんは「詐欺被害を防ぎたいという思いは私たちも同じ。声を掛けるのは勇気が必要だけど、今後も積極的に続けていきたい」と話した。(千葉翔大)