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加古川市職員(左)から災害備蓄用食料の乾パンを受け取る播磨農業高校の生徒=加西市北条町東高室
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加古川市職員(左)から災害備蓄用食料の乾パンを受け取る播磨農業高校の生徒=加西市北条町東高室

 11月下旬、兵庫県加古川市の災害備蓄用の乾パンが大量に賞味期限を過ぎて余っているとの記事を本紙東播版で掲載したところ、同県加西市の播磨農業高校が畜産科の教材に使いたいと申し出た。栄養価が高い乾パンは豚の餌として期待でき、実習で有用性を確かめるという。食品ロスになるために廃棄もできず、扱いに苦慮していたところ、思わぬ活用法が見つかった。(若林幹夫)

 備蓄食料は、通常なら賞味期限前に消費して補充する「ローリングストック」で一定量を保管。新型コロナウイルス禍で防災訓練など配布の機会が減り、加古川市では市民に配りきれないまま大量に余った分が今年8月、期限を迎えた。

 ただ、賞味期限は「おいしく食べられる期間」。期限を過ぎても味や匂いに異常がなければ食べられる。播磨農業高校農業部長の赤沼幸一教諭(50)は、配布も廃棄もできない状況を記事で知り、直後に加古川市に連絡。小麦が原料の乾パンは「飼料的価値がある。食品ロスも防げ、学びに取り入れられる」と考えた。

 同校畜産科では約50頭の豚を飼育し、生徒たちが繁殖から肥育、出荷までを実習する。まずは120食分を受け取り、豚に試すと好んで食べることが確認できた。乾パンが豚の成長に及ぼす影響についての研究を生徒に呼び掛けたところ、1、2年生6人が希望。12月14日、教材として残る6千食以上を引き取った。

 生徒たちの研究チームは3学期、餌に使う乾パンの量などを変え、肉質の変化や体重の増加具合を見るという。チームリーダーの同科2年菅野紗音(すずね)さん(16)は「どんな変化があるのか楽しみ。食品ロスを防げ、SDGs(持続可能な開発目標)の考え方にも合う」と意義を説明する。

 加古川市では職員たちが余った乾パンを少しずつ食べていたが、なかなか減らせなかった。同市防災対策課の男性(29)は「防災とは違った視点で有効的な活用方法を考えてくれて感謝です」と話した。

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