園芸・防犯用品メーカーが電動自転車? 変速不要、軽量「快適さ体感して」 加古川の「ムサシ」
2022/03/06 05:30
新発売した電動アシスト自転車と、開発を担当した惣塚利郎さん=加古川市内(ムサシ提供)
園芸・防犯用品メーカーのムサシ(兵庫県加古川市八幡町宗佐)が、モビリティー(移動手段)分野に参入し、電動アシスト自転車を発売した。ギア変速が不要で、踏み込みに応じて5段階の強度でアシストするのが、最大の特長。すっきりとしたデザインや軽量化も実現した。(広岡磨璃)
関連ニュース
電動自転車、無料レンタルで実証実験 GPSでデータ収集
日本初の「双子用自転車」 3児のママが発案、商品化
神戸市の貸自転車「コベリン」が宅配で“大車輪” 坂へっちゃら電動のタフさ好評!?
新ブランド「Musashi Velo(ムサシベロ)」を立ち上げ、第1弾としてクロスバイクタイプの「CS01」を1月下旬に発売した。台湾の自転車メーカーが製造している。
ギア変速が不要な「シングルスピード」タイプで、同社によると国内では前例がないという。ペダルの踏み込む力をセンサーが感知し、時速24キロまで電動アシストが作動する。こぎ始めの軽さにもこだわった。
バッテリーは車体に内蔵。変速が不要なため、シフトレバーがなく、見た目もシンプル。1回の充電で60キロ走行できるが、重量が17キロと軽いため、電動をオフにしても普通に走行できるという。
開発を担当したのは、米家庭用品大手P&Gの日本法人、育児用品大手のアップリカ・チルドレンズプロダクツで要職を歴任した惣塚(そうつか)利郎さん(53)。ムサシの岡本篤社長(47)と知り合って企業姿勢に共感し、社長室付という立場で新事業を取り仕切る。
惣塚さん自身もCS01を片道20キロの通勤で使い、「車では感じられない周囲の音や匂いが楽しめる。快適さを体感してほしい」と話す。今後もムサシベロで複数の新商品発売を計画する。
24万2千円。自転車通販サイト「サイマ」で販売している。