防災談義、ラジオで発信15年目 「加古川グリーンシティ防災会」による番組「防災ショットバー」

2022/03/31 05:30

ラジオ番組「防災ショットバー」に出演する大西賞典さん(右)ら=2019年3月、加古川市加古川町粟津(大西さん提供)

 自主防災組織「加古川グリーンシティ防災会」(兵庫県加古川市加古川町平野)によるラジオ番組「防災ショットバー」が4月、放送開始から15年目に突入する。コミュニティーFM局BAN-BAN(バンバン)ラジオ(86・9メガヘルツ)で毎月第2土曜に放送し、防災について分かりやすく伝えてきた。初回から出演する同防災会特別顧問の大西賞典(しょうすけ)さん(60)は「防災の活動を続ける原動力になっている」と1年先の15周年を見据える。(増井哲夫) 関連ニュース 「防災対策をしている」約7割→実施している対策はなに? 防災用品について悩みは? 兵庫県教委の「創造プラン」、6項目が目標の7割未満 「地域と連携した防災訓練」など 住民同士、共助に向けて 三木で大規模地震を想定した防災訓練 負傷者救出など手順確認


 同防災会は、約600世帯のマンションで1998年に発足。大規模防災訓練や自前の防災井戸設置、専門知識や特技のある住民を登録して防災に生かす「町内チャンピオンマップ」など、独自の防災活動を展開し、2010年には消防庁長官賞に輝いた。
 07年、マンション集会室で自主制作していたインターネット番組「楽しく防災ラジオ」に、バンバンの出演者らが訪れたのがきっかけで、同局で08年4月から放送されることになった。
 原点は、住民が集会室でお酒を手に災害対策を本気で語り合ったこと。そんな雰囲気をラジオ番組にし、防災の話を敬遠しがちな人にも、災害時にどんな状況になるか、何を準備しておけばいいかのイメージを養ってもらえればとメンバーは考えた。
 番組には大西さんと同防災会の佃康雄会長がレギュラー出演し、毎月決まったテーマでトークを繰り広げるほか、災害被災地の地酒を紹介する。
 21年は「コロナ禍の防災」と題し、月ごとに「当事者意識」「防災の強要」などのキーワードを設けて話した。22年は「あなたの命を守る学び」。3~5月は、南海トラフ巨大地震の可能性が高まった場合に出される「臨時情報」について取り上げる。
 大西さんは「インターネット配信(サイマルラジオ)でも聞くことができるので、全国から反響がある。各地で番組内容を活用してもらっているのがうれしい」と話す。
 30分番組で、4月9日は午後7時から(10日午後11時に再放送)。その後、同防災会のホームページにもアップされる。

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