実際は使っていない薬剤を患者に投与したかのようにカルテを改ざんしたとして、津地検は3日、公電磁的記録不正作出・同供用の疑いで、三重大病院の元准教授境倫宏容疑者(48)=津市、懲戒解雇=を逮捕した。病院は、今年3月までの約2年間に約2200件のカルテを改ざんし、計2800万円超の診療報酬を不正受給したとの調査結果を9月に公表した。
大学が設置した第三者委員会は、元教授の男性(54)=退職=が製薬会社から多額の寄付金を得ようと、薬剤「ランジオロール塩酸塩」の積極使用を境容疑者に指示したと結論付けた。地検は今後、元教授の関与も調べる。
