将棋の福間香奈女流六冠
 将棋の福間香奈女流六冠

 将棋の福間香奈女流六冠(33)が、出産予定日前後のタイトル戦を事実上不戦敗とする規定の見直しを求め、日本将棋連盟に要望書を送ったことが9日、代理人弁護士への取材で分かった。出産するかどうかを自ら決める「リプロダクティブ権」の制約に当たるとしている。

 連盟は「母体の安全やタイトル戦の公平性を考えながら、有識者を交え議論を続けている」とし、規定は今後の議論を踏まえ内容が変更される可能性があるとしている。

 福間女流六冠は昨年4月に妊娠が判明。妊娠・出産に伴うタイトル戦の扱いに関する規定がなかったため、連盟との協議を重ねた。昨年12月の出産前後は休場し、挑戦者だった一部の対局は不戦敗となった。

 要望書によると、連盟は今年4月、女流棋士の対局規定を女流棋士全員に送付。対局の日程と出産予定日の前後計14週の期間が一部でも重複する場合、対局者が変更されるとの内容だった。

 この規定によれば、タイトル保持者が妊娠した場合は挑戦者と次点の挑戦者が、挑戦者が妊娠した時は次点の挑戦者が保持者と対局するとされる。