夫婦のすれ違いを生々しくもユーモラスに描く映画「佐藤さんと佐藤さん」(公開中)の舞台あいさつが行われ、俳優の岸井ゆきの、宮沢氷魚らが登場した。未婚だという岸井は「人と人が一緒に生きることがどれほど大変か思い知らされました」と笑いながら語った。
性格は対照的ながら、姓の同じ2人が大学時代に出会ってからの15年を追う物語。弁護士を目指すタモツ(宮沢)に寄り添うために勉強を始めたサチ(岸井)だったが、一人だけ先に合格してしまって…。
自身の思いを内に抱え込んでしまうタモツに「同情も共感もできた」という宮沢は「脚本を読んだ時、『めちゃくちゃ分かる!』と思った」。トイレットペーパーの補充を巡って言い争いになるシーンに岸井は「こんなささいなことで『噴火的』なけんかになるのか…」と振り返った。
登壇した天野千尋監督は、結婚や子育ての経験を通して、夫婦や母親はこうあるべきだという「規範」に苦しめられたと述懐。作品を通して「そんな社会の価値観に苦しめられる人たちをきちんと描きたかった」と話した。
























