エンタメ

  • 印刷
 (C) 2016 映画「64」製作委員会
拡大
 (C) 2016 映画「64」製作委員会

 『クライマーズ・ハイ』の横山秀夫が警察内部の対立を描いた傑作小説『64』の映画化である本作。前編をすでに観た方々は後編が公開されるまでの1か月をまだかまだかという思いで待っていたのではないでしょうか? わたしは本作を劇場で観たのですが、後編を観るまで待ち遠しくてなりませんでした! 前編では、佐藤浩市が演じる群馬県警広報官の三上を中心に、たった7日間しかなかった昭和64年に起きた誘拐殺人事件「64」、そして広報官と記者クラブ、刑事部と警務部の対立、とそれぞれの関係性が絶妙なテンポで描かれていました。

 後編は、「64」を模した誘拐事件が発生したところから物語がスタートします。前編でもそうなのですが、後編でも記者クラブと広報室の対立は激化。今度は、県警にベタ付きの記者たちに加えて、東京からも記者がやってきて、怒号飛び交う白熱のやりとりが繰り広げられます。その様子は、わたしたちがこれまで見たことがなかった警察での記者発表の内幕をライブで見ているかのようにリアル。記者会見の矢面に立たされる現場経験のないキャリア組・落合を演じる柄本佑も後編の新たなキャラクターとして登場。記者たちに吊るし上げられる姿は、仕方がないとは思いながらもちょっと同情してしまいます。

 この作品には、前後編合わせると名前を挙げきれないほど、主要な人物だけでも20名以上の俳優が参加していますが、柄本はわずかな出演シーンでも忘れられないほどのインパクトを残し、その実力を存分に発揮しています。

 ベテランと同じくらい、若手の俳優も多数参加しています。後編に入って役者たちの演技戦がヒートアップするなか、日本映画を牽引してきたベテラン勢に負けないようにしなければならなかった若手俳優たちのプレッシャーは計り知れないものだったと思います。なかでも県警記者クラブの幹事社として記者クラブを仕切っている東洋新聞キャップを演じている瑛太は、大先輩である佐藤浩市に容赦ない熱量でぶつかっていく演技が素晴らしい。

 実は、前編を観た直後に犯人が気になって仕方がなく、本屋に行って原作を買ったのですが「やっぱり映画を観てから読もう!」とまだ読んでいない私。原作と映画、ラストの描かれ方が少し違うそうなので原作を読むのが今から楽しみです。映画を観た後も、まだまだ「64」の世界に引きずり込まれたままのわたくしなのでした。★★★★☆(森田真帆)

監督:瀬々敬久

原作:横山秀夫

出演:佐藤浩市、綾野剛、榮倉奈々、夏川結衣、瑛太、永瀬正敏、三浦友和

6月11日(土)から全国公開

エンタメの新着写真

エンタメの最新
もっと見る

天気(10月20日)

  • 20℃
  • ---℃
  • 20%

  • 20℃
  • ---℃
  • 10%

  • 19℃
  • ---℃
  • 40%

  • 20℃
  • ---℃
  • 40%

お知らせ