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 アン・ルイス『グレイテスト・ヒッツ・ウィズ・カヴァーズ』
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 アン・ルイス『グレイテスト・ヒッツ・ウィズ・カヴァーズ』

 ベスト・アルバムのDISC1と、名うてのアーティスト達によるカバーや自身の英語カバーのDISC2を同一楽曲・同一曲順で揃えた2枚組。ベストアルバムとは言え『女はそれを我慢できない』や『ラ・セゾン』は未収録だが、それも本人監修ゆえ筋が通っている。

 Disc1を聴くと、ド派手な演奏が前面に出たハードロック系が多いが、カラオケ人気の『六本木心中』『あゝ無情』に限らず、いずれも一緒に歌いたくなるのは、彼女の程よく力を抜いた艶のある歌声の魅力ではと思った。

 対するDISC2では、そうした楽曲をストレートに解釈したヘビーメタル系のカバーも面白いし、楽曲を提供した山下達郎や竹内まりや、大滝詠一による個性的なセルフカバーを聴くと、逆にこんな幅広い作品群を自分色に染めうるアンの才能に驚かされる。また、大滝の『夢で逢えたら』や平尾昌晃の『グッド・バイ・マイ・ラブ』で本編がしんみりと終わる曲順も良い。

 鈴木啓之氏による収録曲にとどまらない解説は、他の作品も楽しみたくなるほどタメになる。与えられた環境を自分なりに楽しむことで、それが個性となることを本作から学ぶはず。

(ビクター・2CD 2759円+税)=臼井孝

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