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 シェリル・クロウ『スレッズ』
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 シェリル・クロウ『スレッズ』

 2年ぶり、10枚目のスタジオ・アルバムです。チャート争いに明け暮れるポップス業界を嫌い、家族と暮らすためナッシュビルに移った彼女。13年に発表した『フィールズ・ライク・ホーム』がカントリー・タッチの作品であったため、リタイアモードに入ったのでは? と心配したのですが、そんな心配を一掃する素晴らしい作品を届けてくれました。

 57歳になる彼女の人生にはビートルズやボブ・ディラン、キャロル・キングらの音楽が反映していました。このアルバムは彼女が幼いころから愛聴し感動を受けてきたレジェンドたちのロックスピリットを、今日のアーティストにトーチ・リレーするべく企画されたものです。エリック・クラプトン、スティング、キース・リチャーズ、スティーヴィー・ニックス、といったゲストに目をとらわれがちですが、ポイントはレジェンドたちとブランディー・カーライル、マレン・モリス、セント・ヴィンセントといった次代を背負うアーティストたちが共演している点。共に現代社会の憂慮すべきテーマを歌い、次世代にロック精神を繋げているのです。

(ユニバーサル・2600円+税)=北澤孝

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