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 70年代から80年代にかけて発売された岩崎宏美の13作のLPを、スーパーオーディオCDにて復刻したシリーズの1枚。本作は79年発売の洋楽カバー中心のアルバムを基本としつつ、7曲の邦楽カバーが追加収録されている(07年の通常CDでの復刻時の構成を踏襲)。

 ほぼ日本語詞で歌唱した本編の洋楽カバーは、本人が好きなマイケル・ジャクソンなどのファンキーなものではなく、『シェルブールの雨傘』や『白い恋人たち』といったヨーロッパ系が占めている為、デビュー以来の天まで響きそうな声に加え、艶やかな美声も多く聴ける。阿木燿子作詞、筒美京平作曲の書き下ろし『恋人たち』でも、この雰囲気に合わせ、離れた恋人への慕情をしっとりと歌っている。その繊細な歌声や演奏が、まろやかに溶け合うのが高音質の強みだろう。

 ボーナス・トラックの7曲は、70年代の企画オムニバスに収録されていた歌謡曲系のカバー。『再会』(松尾和子)で恋人が獄中にいるという設定を歌う岩崎も意外で面白いが、『甘い生活』(野口五郎)や『ブーツをぬいで朝食を』(西城秀樹)など、男性歌手の楽曲を高めのキーで歌っているのが、オリジナルの男性にも普段の岩崎にもない魅力がある。特に、『憎みきれないろくでなし』(沢田研二)は、巻き舌入りのダイナミックな歌唱を堪能できる。

 羽田健太郎、芳野藤丸、吉川忠英など、名プレイヤーも多数参加。本作のような優れた音楽を高級な音質で聴けば、世の中を見る目もいくらか穏やかになるはず。

(ビクター・4000円+税)=臼井孝

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