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 モリタカ、強い。強すぎる。パンと張ったほっぺたに満面の笑みを浮かべながら歌うその姿。意外な低音で話す、ちょっと長めのMCの余裕。老いないこと変わらないことだけが素晴らしいとは思わないけれど、真っ赤なスポットライトに照らされたらもう、時間の概念を飛び越える魔法のような存在感だ。

 2019年1月、埼玉・狭山市市民会館を皮切りに21年ぶりに開催した全37本全国ツアーのなかから、故郷熊本・熊本城ホール メインホール公演の模様を完全収録した本作。DISC2は厳選ライヴの特典映像として、熊本以外の各地での模様を収録している。

 DISC1の熊本公演は、凱旋ライヴがじつに26年ぶりということもあり「私の知り合いもたくさん来てますよね」と、ちょっとだけ“素のモリタカ”多めのパフォーマンス。これをあえてメインにもってきたセンスもなんともにくいし、セットリストも「みなさんが知っている曲多め」ということで、たしかにほぼ全曲歌えた。ギターにドラム、『渡良瀬橋』のリコーダーも披露してもう、言うことなし。最後に近年発生しているさまざまな災害への義援金を募るのも含めて、素晴らしい展開だ。

「こんな50代がいてもいいですかね」。アンコールに応えて衣装替えして現れ、つぶやいたひとこと。うんうん、間違いない。ロールモデルというよりもこれは一つの生き方、そして唯一無二の表現だと悟った。

(ワーナーミュージック・ジャパン・6500円+税)=玉木美企子

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