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 ひとことで言ってしまえば、30年続いている理由のすべてがここに記録されている、のではないだろうか。宇多丸、Mummy-D、DJ JINの3名からなるヒップホップグループ「ライムスター」が、2019年3月から2020年1月にかけて行った47都道府県ツアーのなかから、豪華ゲストとのセッションを含む選りすぐりの映像を集めた2枚組。「30年現役ヒップホップラッパー」というその稀有なキャリアをライヴの現場から振り返る、そんな2枚組だ。

 新木場、千葉、松本、甲府、そして恵比寿--各地それぞれの盛り上がりをみせるライヴ映像はただそれだけで終わらず、ふいにライヴ前後のそれぞれの時間(副音声では「旅情シーン」と呼んでいた)も挟んでくるのが素晴らしい。なにが素晴らしいのかというと城の魅力を語るMummy-Dや美術館で繊細な横顔を見せる宇多丸の姿が魅力的というのももちろんあるのだけれど、その時間とライヴの熱狂が不思議なほどにシームレスにつながっていて、生きていることそのものから湧き出る音楽=HipHopであることが、なんだか胸熱く納得させられてしまう。そして人生は続く、ライヴも続くよね、と新型ウイルスに翻弄される今、涙なしには受け取れないようなメッセージが満ちているように思うのだ。

 そう、メンバー三人に加えて音楽ジャーナリスト高橋芳朗氏も交えた副音声も必聴。自画自賛したり思い出に浸ったりちょっと小競り合い(?)したりと忙しいのだけれど、やっぱり冷静に考えてかなりエモーショナルだ。一人で寂しい気分のとき、そっと棚から取り出して見返したい。

(ビクターエンタテインメント・5000円+税)=玉木美企子

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