「輸入車が多い神戸」入札はローブローのどつきあい?
2018/11/01 22:51
SUBARUが富士重工だった当時に製造された車を見つめる本紙記者ら(画像を一部修正しています)=神戸市中央区小野浜町(撮影・中西大二)
スーパーカーブーム世代のハートを射抜く風景が、西日本最大の中古車オークション会場「HAA神戸」には広がっていた。
「神戸は輸入車が多いです」とは担当者の弁。1日約6千台の出品のうち、2割程度。ポルシェがドイツに輸出されることもあるというから面白い。「日本のオーナーは大事に乗るから状態がいい。そんな、古くて状態のいいポルシェはドイツ国内にはない」
今では競りも、8台同時にモニターに登場し、ボタンで入札するコンピューターシステムだが、かつては手ゼリ。車も、牛馬のように引き回していたという。入札している人も丸わかりで、先輩に対して後輩が“忖度”する場面もあったとか。今は、姫路の男性ディーラーいわく、「ローブローのどつきあいみたいなんもあるよ」とのことだ。
兵庫県内ではHAA神戸のほかにも、USS神戸、ホンダAA関西、LAA関西などの中古車オークション会場が曜日をかえて開かれている。ディーラーは全国から集まり、外国人も珍しくなく、インターネットでの参加も少なくない。街で見かける中古車の値札の裏では、見えざる戦いが繰り広げられている。(田中真治)