兵庫の住宅被害、27市町862棟 西日本豪雨1カ月
2018/08/06 06:10
神戸新聞NEXT
発生から1カ月が経過した西日本豪雨で、兵庫県内では2人が犠牲になり、11人が重軽傷を負った。住宅被害は27市町で計862棟に上った。各地で土砂崩れが相次ぎ、神戸市では一部で現在も避難指示が続いている。道路も一部で通行止めが解除されていない。
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住宅の全壊は神戸、淡路、宍粟市の計13棟。丹波市では、232棟が床上・床下浸水した。避難所はピーク時に県内37市町で計830カ所に開設されたが、3日までに全て閉鎖された。
被災者に最大300万円の支給を定める「被災者生活再建支援法」は神戸と宍粟の2市に適用された。県は、同法が適用されない被災者に最大150万円を支給する救済策を用意する。
避難指示は、土石流が起きた神戸市灘区篠原台など同市内の106世帯222人に発令中。同区篠原台では、避難指示の継続でボランティアを公募できなかったが、多くの人が支援に駆け付け、7月末までに土砂の撤去をほぼ完了した。篠原台の避難指示は今月中旬に解除の見込みという。
また、土石流発生の約5時間前に、住宅街への土砂流入があったにもかかわらず、避難指示の発令は土石流の発生後だった。市は対応を検証する方針。
鉄道ではJR・私鉄ともに事前に運休予定を利用者に告知し、被害や混乱を抑える動きが進んだ。
道路は3日時点で宍粟市内の国道429号や、県道6カ所が通行止め。通行止めが続く六甲北有料道路の一部区間は、10月下旬ごろに利用再開の予定という。
(金 旻革)