室内に岩や泥「1日では片付かない」 兵庫にも豪雨爪痕
2018/08/06 15:26
重機で土砂が取り除かれた道路。路肩には依然がれきが残っている=10日午前10時37分、神戸市灘区篠原台
兵庫県内にも大きな爪痕を残した西日本豪雨。土砂災害に見舞われた宍粟市や神戸市灘区には10日、近隣から駆けつけたボランティアや重機が入り、泥やがれきをかき出した。支援の輪は広がりつつあるが、住民らからは「まだまだ手が足りない」との声が上がる。
関連ニュース
バレー新リーグ盛り上げろ! ヴィクトリーナ姫路がプレシーズンマッチ 9月5、6日 観戦無料
「戦争やめて」願い絵画に 姫路市で「非核平和展」 9月1日まで
追悼の思いを歌に 「佐用いのりのとき合唱団」、25日に最後の公演
大規模な土石流が押し寄せた宍粟市一宮町河原田地区では10日朝からボランティア13人が土砂の流入した民家の片付けに汗を流した。
同地区の新聞配達員の男性(76)宅は流木が直撃して窓ガラスが割れ、乗用車5台が壊れるなど被害が大きかった。宍粟市商工会青年部やボランティアグループのメンバーらが、居間や台所で1メートル以上の高さまで残った泥をスコップでかき出したり、大小の岩を運び出したりした。
同青年部の男性(39)は「一日も早く日常を取り戻してもらうために力になれれば」と汗をぬぐい、長田さんは「たくさんの人が来てくれて助かった」と話した。
ボランティアの受け入れを調整する宍粟市社会福祉協議会は「1日ではとても片付かない。数日は支援を続けたい」としている。
住宅街に大量の土砂が流れ込んだ神戸市灘区篠原台地区では重機を使った撤去作業が本格化し、泥を積んだ大型トラックが何度も地区を往復した。
シャツを汗でぬらした住民たちは、柔らかい泥に足を取られながらスコップで作業。被害が少なかった住民たちが飲み物やスイカを差し入れる姿もあった。
自宅前にがれきが積もった主婦(42)は「この地区は車が使えないと買い物も困る。昨日より重機やトラックは増えたけれど、まだまだ復旧までは先が長そうです」とため息まじりに話した。(井上太郎、那谷享平)