神戸の雨量、7月平年値の2.8倍 兵庫の全地点で7月平年値超え

2018/08/06 15:31

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 活発化した梅雨前線の影響で記録的大雨となった兵庫県。神戸地方気象台によると、降り始めの5日午前0時から7日午後5時までの65時間の雨量は、県内の26観測地点のうち平年値を取れる20地点全てで7月の平年1カ月分を超えた。降り始めの2日間を比較すると、5日は神戸・阪神間で雨量が多かったが、6日以降は但馬や西播磨で激しい雨が降り続いた。 関連ニュース 丹波国際映画祭 グランプリに、手話を守る闘い描いた「ヒゲの校長」 谷監督、当事者起用し表現追求 マダコ豊漁願い、播磨灘にタコつぼ600個投入 東播磨漁協、産卵場所を確保へ 「はだしのゲン」題材に、戦争の悲劇伝え38年 福島出身の講談師・神田香織さん 明石で18日講演会

 同気象台によると、降り始めからの雨量が最も多かったのは篠山市後川の487ミリ。養父市大屋(471ミリ)▽西宮(443・5ミリ)▽朝来市生野(435・5ミリ)-と続いた。6番目に多かった神戸市中央区では、7月の平年値の2・8倍となる427ミリに上った。
 降り始めから2日間の雨量を比較すると、神戸や三田、三木、西宮など10地点では5日の方が多く、明石では5日に6日の約2倍の雨量を記録した。48時間雨量では西宮が最多だった。同気象台は「神戸・阪神間から大阪府北部にかかった強い雨雲が6日午前に北上し、但馬南部や丹波地域の大雨につながった」と分析する。
 約600人が犠牲となった1938年7月3~5日の阪神大水害では、六甲高山植物園(神戸市灘区六甲山町)の雨量計が計約600ミリを計測。台風を起因としておらず、長時間にわたって強い雨が続くという点で今回の大雨と共通点があるという。
 国土交通省六甲砂防事務所(同市東灘区)によると、今回の大雨で自然保護センター(同市灘区六甲山町)では4日朝~7日午後5時に計907ミリを記録した。
 県の大雨特別警報は7日夕に解除されたが、8日午前中も大気の状態が不安定で、落雷の恐れもある。同気象台は「長い間、雨を含んだ地盤が多くなっている。土砂災害の発生には最大級の警戒が必要」と呼び掛けている。(竹本拓也、西竹唯太朗)

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