大雨の鉄道運休で混乱 通勤など足止め、疲労濃く

2018/08/06 15:38

JR神戸線西明石-姫路間が運休し、バス乗り場には通勤客の長い列ができた=6日午前7時47分、JR西明石駅(撮影・小西隆久)

 大雨の影響により、兵庫県内を走る鉄道は始発から運休や遅れが発生し、出勤・通学の利用者の間には、いらだちが広がった。 関連ニュース 関空特急「ラピート」運行30周年 かつては難波から29分で直行…“ノンストップ特急”が消えた理由とは JR神戸線の下を通る芦屋市のアンダーパスが冠水 立ち往生の車1台を救出 「阪神甲子園駅」は阪神のものではなかった!? 意外な所有者が一部を賃貸…その知られざる事情とは

 西明石-姫路間が運休となったJR神戸線。JR西明石駅は足止めを食らった乗客で混雑し、バスやタクシー待ちの行列ができた。
 神戸市兵庫区の自宅から明石市内の職場に向かう途中の女性(31)は「西明石まで来れば何とかなると思い、早く家を出たが、どうにもならない。バスも1時間以上遅れている」とうんざりした様子。同僚に乗用車で迎えに来てもらうといい、「職場に着くまでにもうくたくた」と疲労感をにじませた。
 山陽新幹線は午前7時すぎ、新神戸-西明石間で線路に土砂が流入し、再び運転を見合わせ。新神戸駅は運転再開までの約3時間、改札前で運行情報に見入る人だかりができた。
 午前7時に長野県から夜行バスで到着した大学4年の女子学生(22)は、運転見合わせに絶句。岡山県へ研究調査に向かう予定で、「いろいろやらなきゃいけないことがあるのに…」と険しい表情をみせた。姫路市の山陽姫路駅にはJRに代わる足を求めて通勤客らが詰めかけた。山陽電鉄によると、乗客は通常の3割増。駅員に目的地への行き方を尋ねる人たちで朝から混乱した。宍粟市で保険代理店を経営する男性(37)は、午後から東京で営業成績優秀者の表彰式に出席する予定だった。「新大阪まで出れば新幹線に乗れるかもしれないと思って来たが、もう開会には間に合わない」と残念そうに話した。
 神戸電鉄は全線が運休。三宮の各駅では、スマートフォンで代替の交通手段を探す通勤客が目立った。地方公務員の女性(36)の職場は三木市内。路線バスが運行していると分かったが、「渋滞らしく、長時間立ちっ放しは避けたい。電車の再開を待った方がいいのか…」と戸惑いを隠せない様子だった。
 三田市ではJR宝塚線と神戸電鉄がいずれも運休。タクシー乗り場で約1時間半待っていた男性(46)は「車を使わなければ三田から出られない状況。早く電車の運転を再開してほしい」と話した。

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ