あわや大惨事 土砂崩れの瞬間「雷のような轟音」 災害前に予兆も

2018/08/06 15:38

神戸新聞NEXT

 6日昼すぎから神戸市垂水、須磨区で断続的に発生した土砂崩れでは、山陽電鉄の線路が複数箇所で土砂や倒木に覆われた。乗客約80人が乗った山陽姫路発阪神梅田行き直通特急は、土砂などに巻き込まれかねない危険な状況だった。 関連ニュース ヴィッセル山口主将が練習復帰 負傷で4試合連続ベンチ外 21日天皇杯は出場見送り 能登で見えた課題は 災害ボランティア不足解消へ「国も助成を」 支援機構の高橋さん <たどる人、まち 震災30年>鷹取 大火を越えて(1)人も木も 刻まれた傷

 会社に向かうため直通特急の先頭車両に乗っていた男性(53)=同市垂水区=によると、電車は進行方向の小規模な土砂崩れに気付いて停車。運転席に同乗していた係員がスコップで土砂を取り除く作業をしているさなか、20~30メートル先で大規模な土砂崩れが発生し、線路が完全にふさがれたという。
 電車停止から約30分後、避難誘導のアナウンスがあり、係員の案内で最後尾から1人ずつ降車。少し西側の踏切から国道2号に避難したという。男性は「先頭車両から土砂崩れの様子を見ていたので、また崩れるのではないかと身構えていた。早く電車から出たかった」と話した。
 現場近くに住む主婦(42)=同市垂水区=は線路に土砂が流れ込んだ瞬間を「家の中にいると、雷のような『ドーン』という音が鳴った。子どもに『危ないから家の中にいなさい』と声を掛けた」と声を震わせて振り返った。

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